key3(マクロキーボード)

key3というマクロキーボードの紹介です。

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スイッチを3 x 4の12個並べた小型キーボードでkey3(キーキュービック)という名前です。

cubic = 立方体ではなく、cubicle = 個人用の小部屋を意味していますが、キュービクルよりもキュービックのほうが言いやすく、表記もkey3と省略できるのでこの名前にしました。

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このキーボードは文字の入力用ではなく、ショートカットやマクロを組んで機能を割り当てて使用するマクロキーボードです。 (普通のキーボードのように文字を割り当てることもできます)

12個それぞれのキーに別々の機能を割り当てることができます。内容はプログラム次第ですが、単純に1文字だけ入力することや、「Ctrl + C」のようなショートカットの入力、Delayと組み合わせてタイミングをずらした複数の操作も可能です。それ以外にもマウスカーソルの移動やクリックといった動作も割り当て・組み合わせ可能です。

主な仕様や特徴を以下にまとめます。

対応スイッチ

スイッチは3 x 4の配置で12個あります。 基板によって実装できるスイッチが異なり、12mm x 12mmのタクトスイッチ、MX互換スイッチ、Kailh Low Profileスイッチの3種類に対応しています。

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ソケット

MX互換スイッチとKailh Low Profileスイッチは、直付けとソケットの両方に対応しています。スイッチを交換しないのであれば直付け、交換する予定があればソケットを準備して実装することができます。

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プログラム

このキーボードは、QMK Firmwareは使用せず、Arduino ideを使用しています。そのため、QMK Firmwareのように事前の環境構築はほとんど必要なく、Arduino ideのダウンロードとインストールだけでプログラムの書き込みや変更が可能となります。

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キーボード同士の接続

TRSもしくはTRRSケーブルでキーボード同士を接続することができます。ケーブルで電源供給と通信をしているので、USBの接続は1箇所だけで複数のキーボードを接続可能です。(最大接続数は検証中)

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通信にはUARTを使っていて、ソルダジャンパで送受信を設定し、USBは左端もしくは右端の1箇所のみPCと接続します。
キーコードの設定は独立しているので、プログラム変更は対象のキーボードだけで済みます。 また、スイッチが異なる基板同士もつなぐことができます。

部品数

このキーボードはキーマトリクスを使っていないので、ダイオードが不要です。そのため、最低限動作に必要な部品は、スイッチ12個とPro Microだけです。(Arduino ideは書き込みの際に手動でのリセットが不要)

リセットを使う予定があればリセットスイッチを実装、複数のkey3を接続したい場合はTRRSジャックを実装、スイッチを交換できるようにしたい場合はソケット(オプション)を実装する、というように実装部品を増やして機能を増やすことができます。

ネジ

スプリングワッシャー付きのネジを使用することで、普段の使用や持ち運びで振動してもネジが緩みにくくなっています。また、セットネジ(ワッシャーが予め通されていて抜けないネジ)にすることでスプリングワッシャーをネジに通す作業がなく、ワッシャーを落とさないように気を使ってネジを締める必要がありません。

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ピンヘッダ

このキーボードでは短いピンヘッダを使用し、専用のスペーサーを使用することで、ピンヘッダを切らずにちょうどいい長さになるように調整しています。

そのため、部品との干渉や、見た目のために切りそろえる必要はありません。

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ビルドガイド

はんだ付けの解説は作成中です。

タクトスイッチの色の組み合わせを変えたり、好きなキーキャップを付けたり することで見た目も大きく変わります。

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