造形基礎III(スクーリング)

造形基礎IIIのスクーリングに参加しました。

今回のスクーリングは土日開催ということもあってか、造形基礎IIより少し多く、参加人数は100名程度でした。1日目は台風が重なっていたので、参加できなかった方もいたかもしれません。
造形基礎IIとIIIを連続で受けた人は9割を超えるくらいいたようですが、例年は春季や冬期と分けて受ける人が多く、今年は珍しいそうです。
自分は連続で受けたので、2日間造形基礎IIを受けた後、1日空いてまた2日間造形基礎IIIを受けるという形になりました。

今回も造形基礎IIと同じように、約20人ずつの5クラスに分かれてそれぞれ制作を行いました。

事前に調べた情報と少し異なっていることがありました。アクリル絵の具やアクリルガッシュなど持ち物で描画材が指定されていましたが、実際には特に使用する描画材の制限はありませんでした。また、画用紙は水張が必要で、水張りしていない人は講義中に行うという情報があったのですが、水張りする必要はないと言っていました。

ただ、担当講師によって違いがあると思いますので、基本的には事前に連絡されている持ち物を準備し、必要であれば問い合わせするのがいいと思います。

今回の授業の流れをまとめておきます。

モチーフに触れる

準備された9つのモチーフに五感を使って触れ、そこからイメージや色を得ます。

エスキースの作成

モチーフに触れて得られたものを、A4のコピー紙や画用紙に描きます。ここでは特に枚数に制限は無く、少ない人で3枚程度、多い人では10枚を超えていたと思います。

発表

描いたエスキースについて簡単な発表をします。どのようなものを感じてどのように表現したか、というのをそれぞれ話したのですが、同じモチーフでも人によって感じ方が全然違いました。

作品制作

残りのほとんどは作品制作でした。ここでは描くことに集中したり、またモチーフに触れてみたりとしました。

講評

先生方の評価の後、講評があります。自分の最終的な作品について説明し、講師の方から意見をもらいます。


今回制作した作品は、最終的にかなり変わった作品になってしまいました。他の方との違いとして、ほとんど絵を描いていません。 (絵とは呼べないのではないでしょうか…)

講評の時にうまく説明できなかったので、自分なりに表現したものを改めてまとめてみます。

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紙コップの内側に色が塗ってあり、上から入った光によって紙コップの口のところに薄く色が付くようになっています。

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紙コップの内側にはモチーフから得られた色と形を描いています。外からは見えない位置に描くことで、内側に隠れた感情を表現しています。

反射した色によって、下地を塗った上に描いているように見えます。

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また、絵の具を厚く塗ることで立体的に表し、反射色の影響を受けやすいように工夫しています。

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最初にエスキースを書いて発表するときに、自分のベースの色があり、その上にモチーフの色を見ている、ということを言ったのですが、その色を探すために紙コップで色を作りながら小さい紙に色を塗り、モチーフから得られた色と形を書くことを繰り返していました。

二日目の朝にもまだその色探しをしていて、まだ最終制作には取り掛かっていませんでした。講師の方が気にしてくださって、その紙コップが使えるということ、反射で色が表現できるというヒントをいただきました。

それをどう表現するか考えていたところ、紙コップを半分にして内側全面に同じ色を塗ったときに反射の色が見やすいことに気づき、このような表現をしました。結果的にコップから色があふれるような表現をすることができました。

紙コップの色は、実際に塗ってみたものもありますが、色を作った時点で違うと感じ、全く使っていない色も貼り付けています。

反省点として、自分のベースの色を探すという考えに引きずられすぎてしまったこと、他の人のペースに巻き込まれないように壁を向きながら制作したことは、良くなかったと思っています。また、もっと絵を描かなければいけなかったと感じています。


造形基礎IIとIIIを受け、それぞれタイプの異なる講師の方に担当していただきましたが、どちらのスクーリングでも講師の方には的確なアドバイスや講評をいただき、何より楽しめました。絵に対する苦手意識が少し和らいだ気がします。

絵の具を使って絵を描くスクーリングで必修のものは終わったので、今後絵画系のスクーリングは受ける必要はありませんが、絵を描くことはまだもう少し続けてみたいと思います。